“シアターシャイニング”第1弾『ポラリス』が鮮烈な舞台化!

『うたの☆プリンスさまっ♪』が“劇団”をテーマに展開する舞台公演プロジェクト“劇団シャイニング”

その新たなシリーズとなる舞台“劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『ポラリス』”が、2018年9月13日に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて初日を迎えました。

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今回舞台化された『ポラリス』は、『うたの☆プリンスさまっ♪』が“映画”をテーマに2015年に展開した「シアターシャイニング」シリーズの1作品。遠い未来、宇宙からの侵略者によって滅亡の危機に瀕した地球で、人型兵器に乗り込み敵と戦う少年たちの物語を描いたSF青春ストーリーです。

ここでは初日公演に先駆けて行われたゲネプロと囲み会見の模様をレポートします。物語の核心に迫るネタバレはありませんが、気になる人はご注意ください。

SFの世界観をリアルに演じきる――意気込みも語られた囲み会見

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SF感あふれるパイロットスーツ姿で登場したメインキャスト3名の囲み会見。自己紹介を兼ねたキャラクター紹介でスタートしました。

松村龍之介さんは、トキヤ・イチノセを自分にも他人にも厳しく、自分が決めたことにストイックに向き合う人物とした上で、「他人と関わるのが苦手で、自分の気持ちを素直に表現できないもどかしさを感じていたり……そんな中にも強さを持ち合わせていると思います」とコメント。

ナツキ・シノミヤを演じる山川宗一郎さんは、「美しいものを美しいと言える、とても心が綺麗な人です」と一言。自身のルーツとなる記憶を失くしていても、“人間とは、友達とは何か”を模索し、皆のために頑張れるナツキを評価していました。

平和主義でトキヤとナツキを家族のように感じているというセシル・アイジマについて、「自分の感情や望む生き方に蓋をしている、強くもあり弱くもあるキャラクターです」と分析する横井翔二郎さん。作品の中で成長していくセシルと同じ景色を見たいと意気込みを語りました。

そんなメインキャラクターたちは、同じ学園に通うパイロット候補生で、周りから一目置かれる優秀なチームの仲間とのこと。ナツキとセシルは特別な素質を備えているのに対し、トキヤは人並み以上の努力でエースに上り詰めたとあって、「その関係性は複雑…」と松村さん。

しかし、それを受けた横井さんは「トキヤが頑なになっているようなところもある」と一言。ナツキとセシルはトキヤの頑張りや、すごさを理解しているし、協力したいと思っているものの、トキヤの感情がそれを受け入れないのだとか。「マイクテストのセリフも怒ってばかりだった」と和やかに笑うキャスト陣からは想像できない人間ドラマが垣間見えました。

全編を通しての見どころを聞かれると、3人とも“SFの世界観をリアルに演じきる”という部分を強く意識しているとコメント。非日常の世界を生きるキャラクターたちの真に迫る会話劇から、トキヤ、ナツキ、セシルの関係性の変化や、登場人物全員の心の動きを感じてもらいたいと意気込みを語りました。

最後に、作品の舞台化に繋げたファンの声援に感謝するとともに、その期待に応えられるようなエンターテイメントを届けると力強くコメント。ぜひ楽しみにしてほしいとファンへのメッセージを贈り、囲み会見を終えました。

ロボ・友情・SF……とにかくアツい! ゲネプロをレポート

冒頭でも触れましたが、本作は宇宙からの侵略者と戦う地球防衛組織“シャイニングユニバース”を舞台に、人型兵器“ヒューマノイドアームズ”パイロット候補生の少年たちがぶつかりあいながら成長していく、SF青春物語です。

従って劇場に一歩足を踏み入れたなら、あなたも“シャイニングユニバース”の一員。新人パイロット候補生としての心構えは、トップチームに所属するパイロット候補生のトキヤ・イチノセ、ナツキ・シノミヤ、セシル・アイジマがアナウンスしてくれるので、聞き逃さないようにして下さいね。

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宇宙からの侵略者“エネミー”の襲来を知らせる警告音で幕を開けた本編。パイロットスーツに身を包んだ3人が座るコクピット席や、宇宙空間、異形のエネミーが、映像や舞台装置で巧みに表現され、一気に世界観に引き込まれます。パイロットの神経を伝達させて駆動するヒューマノイドアームズでのバトルは、3名のキャストのアクションで表現され、銃やレイピア、円形の武器を駆使した舞うようなアクションは必見です。

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トキヤ、ナツキ、セシルは候補生のトップチームで、個の力は突出していますが、チームワークはまるで機能していません。そんな彼らのチームに、新人パイロット候補生のヒロ・サニーラインが配属。明るく裏表のないヒロがチームの雰囲気を少しずつ変えると同時に、ナツキの過去やセシルの特殊能力、そしてトキヤが背負う物が明らかになり、物語が深みを増していきます。

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メインキャラクターを取り巻く、ヒロをはじめとした“シャイニングユニバース”のパイロットたちも実に魅力的です。二番手チームのリーダーのレグスター・サクラバや、新人パイロット候補生のラプラス・カールソンは、序盤では舞台を賑やかすコミカルな存在。ギクシャクしたトップチームに代わって観客を癒やしてくれます。

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そしてトキヤの父でもある総司令官 エンゲルバーグ・イチノセは、トキヤ視点の物語のキーパーソン。個人的にはふたりのエピソードにもグッときたので、父と子の過去と未来にも注目してください。

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難しい用語やSFならではなシチュエーションが満載な本作ですが、ステージ上に状況把握や理解を促す演出が用意されているので、まったく気にせず人間ドラマを楽しむことができました。トキヤたちは自身の悩みや葛藤とどう向き合うのか、彼らが戦う敵とは何なのか、意外な展開の連続物語の結末は、観た人の心に残ることと思います。

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本編の後には、お楽しみのレビューコーナーも開催されます。3人の装いも新たに、歌やダンスでゴージャスなステージが楽しめます。ペンライトや声援、手拍子も大歓迎とのことなので、新人パイロット候補生として心をこめて応援しましょう!

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公演概要

【公演名】劇団シャイニング from うたの☆プリンスさまっ♪『ポラリス』

【公演日程】
・東京(AiiA 2.5 Theater Tokyo):2018年9月13日(木)~9月23日(日)
・大阪(梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ):2018年10月5日(金)~10月8日(月・祝)
【キャスト】トキヤ・イチノセ役:松村龍之介、ナツキ・シノミヤ役:山川宗一郎、セシル・アイジマ役:横井翔二郎、ラプラス・カールソン役:石渡真修、エンゲルバーグ・イチノセ役:和泉宗兵、レグスター・サクラバ役:柏木佑介、ヒロ・サニーライン役:安里勇哉
【原案】うたの☆プリンスさまっ♪ シアターシャイニング『ポラリス』
【脚本・演出】ほさかよう(空想組曲)
【音楽】Elements Garden
【主催】劇団シャイニング
【チケット取り扱い】イープラス

(C)劇団シャイニング