衝撃シーンのアフレコ直前に4人が語った想いとは

2019年3月24日に東京ビックサイトで開催された『AnimeJapan 2019』より、TVアニメ『進撃の巨人』Season 3」スペシャルステージのレポートをお届けします。

出演は、梶裕貴さん(エレン・イェーガー役)、石川由依さん(ミカサ・アッカーマン役)、井上麻里奈さん(アルミン・アルレルト役)、神谷浩史さん(リヴァイ役)。

Season3 Part.1を振り返りつつ、4月28日よりTV放送開始となるSeason3 Part.2(第50話~)への意気込みを語りました。

「神谷さんの胸ぐらはつかめないです(笑)」

なんと、Season3 Part.1最終話の特殊EDにも登場した、“エレンとミカサがリヴァイに詰め寄る緊迫のシーン”のアフレコ直前だという4人。

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以前から、アフレコの際にエレンとシンクロするあまり、普段よりも荒々しさが増しているとキャスト陣から指摘されている梶さん。
それでも「僕は神谷さんの胸ぐらはつかめないです(笑)」と、エレンの行動がどれほど信じられないものかを語ります。

リヴァイを絶対的な存在と思っているはずのエレンが、なぜリヴァイの胸ぐらをつかむことになるのか。
そうさせてしまうほどの出来事が作中で描かれることを踏まえて、梶さんは「収録後に行く食事では、自分を切り替えないと……」と心配そうに語っていました。

すると神谷さんも、「『進撃の巨人』の収録後はガラが悪いよね(笑)」と、梶さんとエレンのシンクロ具合を認めます。
それほどに気持ちを重ねて演じていることについて、梶さんは「お芝居を通して自分を発見する・自分と向き合うことは、役者ならあるはず」と語りました。

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Season3を漢字一文字で!

“Attack One Talk”のコーナーでは、各キャストが作品の世界観を漢字一文字で表すことに。

【Season3 Part.1を表す漢字一文字は?】

梶さん :
石川さん:
井上さん:
神谷さん:

ここでは4人中3人が同じ答え。
井上さんは、様々なキャラクターたちの「親の影を感じたエピソードが多かった」と振り返ります。

Part.1で「人の命の重さ」を改めて感じたという梶さんは、「人対人の戦い」「本当の敵はなんなのか」といった描写が印象的だったと語ります。

石川さんも「Season3では、人と戦うことになってしまった」こと、「絶対の悪だった巨人(の正体)に人が絡んでいたという新事実」から、「人」を選んだとコメント。

神谷さんは、「シーズンを重ねるごとに新たな魅力を見せられる」と作品の楽しみ方が変わったことに言及。
Season1は“サバイバル要素”、Season2は“見方の中に巨人がいる”という謎、そしてSeason3では、より身内に迫る“政治劇”が楽しめると語りました。

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【Season3での自分のキャラクターを表す漢字一文字は?】

梶さん :
石川さん:
井上さん:
神谷さん:

最後まで悩みぬいて回答した井上さんは、「私の記憶には残っていないのですが!」と何度もくり返しながら、アルミンとジャンがヒストリアとエレンの身代わりになったエピソードから「女」と回答。
ほかにも、「アルミンにとって大事なものを捨てなければいけなかった」こと、なかでもジャンのために人を殺し「善」を捨てたことへの想いを語りました。

梶さんは「巨人の“巨”」。
巨人化という特別な力があることへの思い込みが、「悲しい形で巨大化しすぎて、エレン自身も惑わされていたことが思い知らされた」と辛い心情を吐露。
それでも「その現実を目の当たりにしたうえで、どう立ちあがっていくのか、選択していくのか」という描写に、「エレンの成長を感じた」と回答しました。

石川さんは、Season3でアッカーマンという「姓」に隠されていた事実と伏線に驚いたそう。
ケニーやリヴァイなど、同じ“アッカーマン”姓のキャラクターの存在や、突然不思議な力に目覚めるという伏線について語りました。

神谷さんは、「活動・活躍させて頂いた」ということで「活」と回答。
エレンたちとの関わりが増えたことにより、リヴァイという役にし対しての理解が深まったと語ります。
実は心優しく、冷静に見えるけれど決して冷たい人間ではないというリヴァイ。彼の人間性を表現する機会が増えたことが「楽しかった」、「(今後への)活力になった」と、笑顔で語りました。

それを受けて、「実は優しくて熱い男だという監督・音響監督からの演出が、Season3のドラマでようやく実感できて感動しました!」と語る梶さんに、神谷さんが「(監督の)言うことを聞いてきてよかった!」と笑う場面も。

▲PVを見た梶さんは「演じさせて頂いているにもかかわらず、毎回“このアニメ早く観たい!”と思うのがすごい!」とコメント。

「めちゃくちゃになりたい」役者魂を刺激したステージに

告知コーナーでは、WEBラジオ『進撃の巨人ラジオ ~梶と下野の進め!電波兵団~』が4月22日より隔週月曜に配信されることが発表されました。

そして最後のあいさつでは、ひとりひとりが作品への想いを熱く語りました。

神谷さん「今まで思ったことがなかった」

当初、リヴァイを演じることへのプレッシャーを感じていたと振り返る神谷さん。そんな気持ちを変えてくれたのは、スタッフやキャストとの信頼関係だったそう。

「この人たちと一緒なら、自分が思ってもいないようなところに辿り着けるかもしれない」と思うようになり、さらに「現場に行きたくてしょうがない、もらった台本を早く音にしたくてしょうがないという気持ちになった」と続けます。「こんなこと、今まで思ったことがなかった」という神谷さんの言葉が印象的でした。

井上さん「ついにこの時が来たんだ、と感じています」

Part.2のアルミンを演じることが「不安だった」という井上さん。「自分の中ですごくすごく大切なシーンを、先日演じさせて頂きました」と語る声は、ほんの少し震えています。

「何が正解なのか、わからないなりに答えに辿り着くことができました」とまっすぐに語り、アルミンの夢は「アルミンだけのものではなく、エレンとともに叶えるものだった」と締めくくりました。

石川さん「ミカサといっしょに最後まで戦い抜く」

「お芝居する楽しさを感じつつ、それだけでは終われない内容になってきました」と、まもなく収録するエピソードについて複雑な想いをにじませる石川さん。

それでも、「ミカサといっしょに最後まで戦い抜く」という決意とともに、「この素晴らしいメンバーと一緒なら、素敵な作品をお届けできると思います」と作品への意気込みを語りました。

梶さん「今すぐにでも演じたくなりました」

梶さんからは、新情報として原作でも話題となった梶さん似の巨人と石川さん似の巨人が、アニメやキービジュアルにも登場していることが明かされました。
「台本のト書きに“~する巨人(梶)”と書いてありました」と笑う梶さん。Part.1の「セイ! ワッサ!」に続き、諫山創先生ならではのセンスが、Part.2でも健在とのこと。

また、石川さん、井上さん、神谷さんの言葉を受けて「すごく気合いが入りました!」と力強く語る梶さん。

ついに衝撃的なシーンを演じる日が来てしまうことが「怖い」という梶さん個人の想いとは別に、役者としては「楽しみ以外の何物でもない」と目を輝かせます。
「めちゃくちゃになりたいです。自分がどうなってしまうのかかわからないという感覚を、すごく求めています」と、堂々と語る姿が印象的でした。

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▲キービジュアル下段の巨人の中には、梶さん似の巨人と石川さん似の巨人の姿が!

イベントの最後には、全員で心臓を捧げるお馴染みのポーズ。Part.2への期待と興奮は最高潮に達したのでした。

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放送情報

TVアニメ「進撃の巨人」Season 3
【放送】2019年4月28日(日)24時10分よりNHK総合にて
 ※関西地方は24時45分から
 ※放送日時は変更になる可能性がございます

【キャスト】
エレン・イェーガー:梶 裕貴
ミカサ・アッカーマン:石川由依
アルミン・アルレルト:井上麻里奈
コニー・スプリンガー:下野 紘
サシャ・ブラウス:小林ゆう
ヒストリア・レイス:三上枝織
ジャン・キルシュタイン:谷山紀章
ライナー・ブラウン:細谷佳正
ベルトルト・フーバー:橋詰知久
ハンジ・ゾエ:朴 璐美
エルヴィン・スミス:小野大輔
リヴァイ:神谷浩史
ジーク:子安武人

【スタッフ】
原作:諫山 創(別冊少年マガジン連載/講談社)
総監督:荒木哲郎
監督:肥塚正史
シリーズ構成:小林靖子
キャラクターデザイン:浅野恭司
総作画監督:浅野恭司、門脇 聡
助監督:若野哲也
アクション作画監督:今井有文、胡拓磨、三木達也、橋本尚典
美術設定:谷内優穂、藤井一志
巨人設定:千葉崇明
プロップデザイン:胡拓磨、手島舞
色彩設計:橋本 賢
美術監督:吉原俊一郎
3DCG監督:廣住茂徳
3DCGプロデューサー:籔田修平
撮影監督:山田和弘
編集:肥田 文
音響監督:三間雅文
音楽:澤野弘之
オープニングテーマ:Linked Horizon
エンディングテーマ:cinema staff
音響効果:倉橋静男
音響制作:テクノサウンド
アニメーション制作:WIT STUDIO

(C)諫山創・講談社/「進撃の巨人」製作委員会